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「愛車は白か黒にしておけば、査定のとき有利」。ディーラーや先輩オーナーから、一度はそんな話を聞いたことがあるのではないでしょうか。実際、白・黒・銀は査定でプラスに評価されやすい色として知られています。ただ、それは「その色を選んでおけば安心」というほど単純な話でもありません。
この記事では、白・黒・銀が有利と言われる理由を再販需要の広さから検証したうえで、車種によっては赤や特殊色のほうが評価される例外、全塗装(オールペン)した車の扱いまで、クルウル編集部が公表情報をもとに整理しました。
結論:白・黒・銀は「有利」だが「絶対」ではない
結論から先に言うと、白・黒・銀は再販需要の広さから査定でプラスに評価されやすい色です。ただし、車種のキャラクターによっては赤や特定の色のほうが人気で、白より高く評価されるケースも珍しくありません。「白だから高い」「派手な色だから安い」と単純に決めつけず、自分の車種の需要構造を踏まえて考えるのが実態に近い捉え方です。
色による査定への影響は、年式・走行距離・修復歴の有無といった要素に比べると小さめです。色だけで大きく損得が決まるわけではない、という前提を持ったうえで、この先の内容を読み進めてみてください。
なぜ白・黒・銀は査定で有利と言われるのか
白・黒・銀が有利とされる最大の理由は、買取店にとっての「再販のしやすさ」にあります。買取店はあなたから買った車をオークションや自社店舗で再販して利益を出すため、次の買い手が付きやすい色ほど高く評価する傾向があります。
白・黒・銀が支持される理由は主に3つです。①年齢・性別を問わず好まれる無難さがあり、中古車市場で売りやすいこと。②光沢のある白(パールホワイト系)は清潔感があり、傷や汚れが目立ちにくいこと。③黒は高級感を演出しやすく、上級グレードとの相性が良いとされていること。
中古車査定の実務では、シルバー系が評価の基準として扱われることが多く、そこから白・黒がプラス評価、赤や青などの原色系はマイナス評価になりやすい、という序列で語られることが一般的です。車査定・車買取の流れと仕組みの記事で解説している通り、査定士は年式・走行距離・修復歴・状態など複数の項目を組み合わせて評価しており、色はそのうちの一要素にすぎません。
本当に「白がいちばん高い」のか?色による査定差の実態
間違いとまでは言えませんが、「間違いなく正解」とも言い切れないのが実情です。傾向として整理すると、次のようになります。
| 色のカテゴリ | 査定への影響傾向 | 備考 |
|---|---|---|
| 白(パールホワイト系) | プラス評価されやすい | 需要の広さと汚れの目立ちにくさが評価される |
| 黒 | プラス評価されやすい | 高級感がある一方、傷・汚れは目立ちやすい面も |
| シルバー・グレー系 | 評価の基準色として扱われることが多い | 可もなく不可もなくのポジション |
| 赤・青などの原色系 | 車種による(下がることも上がることも) | ブランドイメージ色に一致すると評価が変わる |
| 特殊カラー・マット塗装等 | 需要が限定的でマイナスになりやすい | 買い手が絞られ、再販に時間がかかりやすい |
※2026年7月時点・各買取店の公表情報をもとにした一般的な傾向です。実際の査定額は車種・年式・状態・業者ごとの基準によって変わるため、断定はできません。
車種によって人気色が変わる例外|スポーツカーの赤、SUVの定番色など
白・黒・銀が万能というわけではなく、車のキャラクターと結びついた色がその車種の「顔」になっているケースでは、むしろ定番色以外のほうが支持されることがあります。
スポーツカー・ブランドのイメージカラー
スポーツカーでは、ブランドを象徴する色がそのまま人気色になっている例が多く見られます。フェラーリの赤(ロッソコルサ)はブランドそのものを表す色として世界的に知られ、査定でも高い評価を受けやすい色です。日産のスカイラインGT-R(R34型)の「ミレニアムジェイド」は生産台数が少ない稀少カラーで、程度の良い個体にはプレミア価格がつくこともあります。スバルのWRX・インプレッサ系に採用されてきた青も、ラリーで活躍したブランドイメージと結びついた人気色として知られています。
ブランドの看板色は「支持は厚いが最上位とは限らない」
マツダの「ソウルレッドクリスタルメタリック(匠塗)」は、マツダ車の中で最も選ばれる人気色とされ、ブランドイメージカラーとしてリセールも安定しやすいと言われています。ただし、白のパール系や黒と比べると評価が一段落ちるとされる場合もあり、「その車のブランド色だから常に最高評価」というわけではない点は覚えておくとよいでしょう。
SUV・アウトドア系はカーキ・グリーンが支持される
SUVやクロスカントリー系の車種では、カーキやグリーンといったアウトドアテイストの色が定番人気になっている例もあります。たとえばジムニーは、アウトドア色の強いカーキ系カラーが根強い支持を集めています。もっとも、ジムニーは納期の長さやオフロード性能そのものへの需要が相場を押し上げている面が大きく、色の影響は車種全体のリセールの高さに比べれば相対的に小さいと見たほうが実態に近いです。詳しい相場の背景はジムニーの買取相場を解説した記事で整理しています。
特殊カラー・全塗装(オールペン)車の査定はどう扱われる?
自分で色を変えたい、というオーナーもいますが、全塗装(オールペン)は査定で減点対象になりやすい点を押さえておく必要があります。日本自動車査定協会(JAAI)の査定基準では、元色以外の一般色への塗り替えは100点減点、元色以外の特殊色への全塗装は250点減点とされていると各社の解説記事で紹介されています。
全塗装そのものは事故車(修復歴あり)扱いにはなりません。ただし、メーカー純正の塗装技術との品質差や、買い手が限定されやすいことを理由に減点されるのが一般的です。純正設定色に近い高品質な仕上げであれば、減点幅を抑えられる可能性はあります。
もうひとつ見落とされがちなのが、車検証の手続きです。軽自動車の車検証には「車体の色」の記載欄があり、全塗装やラッピングで車全体の色を変えた場合、色を変更した日から15日以内に軽自動車検査協会へ「軽自動車変更届出書」を提出する義務があります。普通車も同様に、運輸支局への届出が必要になる場合があるため、色を変える前に手続きの要否を確認しておくのが安全です。届出を怠ると、車検証の記載と実車が食い違ったまま公道を走ることになり、思わぬトラブルにつながりかねません。
自分の車の色が「不利」でも高く売るためにできること
ここまで見てきたように、色による査定差はゼロではありませんが、年式・走行距離・修復歴・内外装の状態に比べれば影響は限定的です。「うちの車は人気のない色だから」とあきらめる前に、できることを整理しておきましょう。
- 年式が新しく走行距離が短ければ、色のマイナスは相対的に薄まりやすい
- その車種・ブランドの需要自体が強ければ、色の影響はさらに小さくなる
- 内外装をきれいに保っておけば、色以外の項目でプラスを稼げる
とくに複数の買取店に査定を依頼すると、色の評価基準の違いが見えてきます。海外輸出や特定の車種に強い専門店では、国内の一般的な相場とは異なる評価をすることもあるため、1社だけの提示額で判断しないのが基本です。色以外の評価項目を含めた査定当日のチェックポイントや、査定額を底上げする準備のコツも押さえておくと安心です。車種ごとのおおよその相場レンジは車買取相場の記事も参考になります。
車のボディカラーと査定に関するよくある質問
まとめ:色は判断材料のひとつ、決め手にはしすぎない
白・黒・銀が査定で有利とされるのは、再販需要の広さという合理的な理由があるからです。とはいえ、それがすべての車種に当てはまる絶対のルールではなく、フェラーリの赤やジムニーのカーキのように、ブランドや車種のキャラクターと結びついた色が例外的に評価される例も少なくありません。全塗装を検討している場合は、減点対象になりやすいことと、車検証の届出義務があることも踏まえて判断してください。
色による査定差が気になるなら、まずは複数の買取店に査定を依頼して、実際の評価の違いを確かめてみるのが近道です。
※本記事は日本自動車査定協会(JAAI)の査定基準、グーネット・ネクステージ等の公表情報をもとに、2026年7月時点の傾向として構成しています。個別の査定額は業者ごとに異なります。
色の評価は業者によって違う。まずは複数社の査定額を比べてみませんか


