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新車価格400万円の車が、3年落ちで220万円、5年落ちで160万円、7年落ちで90万円になる——同じ車種でも、この落ち方には共通の”物差し”があります。それが残価率です。年式が1年進むごとにどれくらい価値が目減りするのか、カーブの形を知っておくと、売り時の判断がぐっとしやすくなります。この記事では、残価率の求め方と、3年・5年・7年で下がり方がどう変わるかを、2026年時点の公表データをもとに整理しました。
残価率とは?新車価格に対する「今の価値」の割合
残価率とは、新車価格に対して、今その車がどのくらいの価値を保っているかを割合(%)で示した指標です。計算式はシンプルで、「今の買取相場(または下取り価格)÷新車価格×100」で求められます。たとえば新車価格300万円の車が、3年後に180万円で買取された場合、残価率は60%ということになります。
残価率が使われる理由は、車種による新車価格の違いを飛び越えて、値落ちの”速さ”だけを比較できるからです。300万円の車が3年で180万円になるのと、500万円の車が3年で300万円になるのとでは、下がった金額こそ違いますが、どちらも残価率は60%。値落ちのしにくさを横並びで見るときに、金額そのものより残価率のほうが実態をつかみやすいんですよね。
残価率は「今いくらで売れるか」を表す指標ではなく、「新車価格からどれだけ価値を保っているか」を表す割合です。実際の買取額を知りたい場合は、車種ごとの相場表とあわせて確認する必要があります。
【年式別】残価率の値落ちカーブ|3年・5年・7年でどう下がる?
まず、一般的な乗用車の残価率が年式とともにどう動くか、経過年数別の目安を見てみましょう。
| 経過年数(年式) | 残価率の目安 |
|---|---|
| 3年落ち | 約50〜60% |
| 5年落ち | 約40〜50% |
| 7年落ち | 約20〜30% |
ご覧のとおり、3年から5年にかけての下がり幅より、5年から7年にかけての下がり幅のほうが大きくなりやすいのが特徴です。ただしこれはあくまで「平均的な乗用車」の場合。実際には車種のタイプによって、カーブの形はかなり違います。人気ミニバンやプレミアムSUVなど、リセールが強いカテゴリーとの差を、次の表で比べてみてください。
| 車のタイプ | 3年落ちの目安 | 5年落ちの目安 |
|---|---|---|
| プレミアムSUV・希少車 | 約90〜110% | 約70〜85% |
| 人気ミニバンなど | 約75〜85% | 約60〜70% |
| 一般的なセダン・コンパクトカー | 約45〜55% | 約30〜40% |
※上記2つの表は2026年時点の目安・各社公表情報に基づく。詳細な出典は記事末尾に記載。
プレミアムSUVや納期の長い希少車は、3年落ちでも新車価格の9割以上を保つことがあり、状態やグレード次第では新車価格を上回る買取例が出ることも珍しくありません。逆に一般的なセダン・コンパクトカーは、3年でおよそ半分前後まで下がり、5年ではさらに3割台まで落ち込むケースが目立ちます。同じ「3年落ち」でも、車のタイプによって手元に残る価値がここまで違う、というのが残価率カーブの実態です。
なぜ最初の3年でいちばん下がるのか
残価率のカーブは、年数に比例して均等に下がっていくわけではありません。多くの車種で、新車登録から最初の車検を迎える3年目までの下落幅がいちばん大きくなります。理由は主に3つです。
1. 新車特有の”プレミアム”が抜ける。新車には「誰も使っていない」という価値そのものにお金が乗っています。登録した瞬間からこの上乗せ分が抜け、まず一段価値が下がります。
2. 最初の車検が査定の節目になる。3年目は新車購入時に受けた車検の有効期限にあたり、次のオーナーは登録から3年以内かどうかを状態確認の目安にしやすい時期です。
3. モデルチェンジの周期と重なりやすい。フルモデルチェンジはおおむね4〜6年周期で行われる車種が多く、3年を過ぎたあたりから「そろそろ新型が出るのでは」という思惑が中古車市場に影響し始めます。モデルチェンジの発表前後で相場がどう動くかは、車を売るタイミングと値落ちの関係を解説した記事で詳しくまとめています。
5年を過ぎると、今度は駆動系や消耗部品の経年劣化が査定で意識され始める時期に入ります。7年目にかけてもう一段カーブが急になりやすいのは、こうした「そろそろ整備コストがかさむのでは」という警戒感が加わるためです。
カーブが緩やかになる車・急に落ちる車の特徴
出ます。むしろ年式が進むほど、車種による差は広がっていく傾向があります。象徴的なのがスズキ・ジムニーです。MOTA車買取が2026年5月時点で公表した査定実績データによると、ジムニーは7年落ちでも残価率79.3%、上級グレードのジムニーシエラにいたっては95.6%を維持しているとされています。納期の長期化が続き、中古車市場でも品薄状態が解消しきっていないことが、通常なら大きく下がるはずの年式でも高い水準を保てている背景です。
もう一つの例がトヨタ・ランドクルーザーです。ガリバーが2026年7月時点で公表した買取実績データでは、グレードによっては3年落ちでも残価率が新車価格を上回る例が確認できるとされています。海外での需要が根強く、国内の流通量が絞られている車種ほど、このように”平均のカーブ”から大きく外れることがあります。こうした車種ごとの残価率の違いを一覧で比べたい場合は、値落ちしにくい車ランキングを解説した記事で車種別の実例と理由をまとめているので、あわせて確認してみてください。
反対に、市場での流通量が多く、モデルチェンジのたびに世代交代が進むハイブリッドのコンパクトカーなどは、年式が進むごとに競合(同型の中古車)が増えるため、カーブが緩やかにはなりにくい傾向があります。また、駆動用バッテリーを積む車は、年式と合わせて走行距離が伸びるほど劣化への警戒感が強まりやすく、7年・10万km前後を境にもう一段評価が下がりやすいことも知られています。年式と走行距離、どちらの影響がより大きいかは車の状態によって変わるため、年式と走行距離のどちらが査定に響くかを解説した記事もあわせて確認してみてください。
ここで挙げた数値は、特定のグレード・状態・時期における公表実績の一例です。同じ車種でも色・オプション・走行距離・修復歴の有無によって残価率は大きく変わるため、自分の車に当てはめる際はあくまで「目安の一つ」として見てください。
自分の車の残価率を調べる3ステップ
ここまでの相場観を踏まえて、実際に自分の車の残価率を確認する手順を整理しておきます。
- ステップ1:新車価格を調べる——メーカー公式サイトの価格表・グレード一覧から、購入時のグレードとオプションに近い金額を確認する
- ステップ2:今の買取相場をつかむ——車種別の相場表や一括査定で、今のおおまかな査定額を把握する
- ステップ3:割り算して残価率を出す——「今の買取相場÷新車価格×100」で計算し、この記事の目安レンジと比べてみる
ステップ2の「今の買取相場」をつかむ際は、車種ごとの目安を先に押さえておくと精度が上がります。人気車種の年式別・走行距離別の買取相場は車買取相場のまとめ記事で一覧にしているので、自分の車種の項目を確認してみてください。計算した残価率が目安レンジより低めに出た場合でも、査定は業者によって数%〜十数%のブレが出ることが多く、1社の提示額だけで判断しないことが大切です。複数社の査定額を比べてはじめて、自分の車の”実際の残価率”が見えてきます。
残価率に関するよくある質問
まとめ|残価率のカーブを知れば、売り時の判断がしやすくなる
残価率は「今の買取相場÷新車価格×100」で求められる、値落ちの速さを横並びで比べるための割合です。一般的な乗用車では3年で50〜60%、5年で40〜50%、7年で20〜30%まで下がるのが目安ですが、人気ミニバンやプレミアムSUVはこのカーブがずっと緩やかで、ジムニーやランドクルーザーのように7年経っても8〜9割を維持する例もあります。
自分の車がどのカーブに近いのかを知っておけば、「まだ待てる」のか「今が売り時」なのかの判断材料になります。まずは新車価格と今の買取相場を調べて、残価率を計算するところから始めてみてください。
自分の車の残価率、今の相場でどのくらい?無料で査定額を確認
※本記事の残価率の目安は、ガリバー(2026年7月時点公表の買取実績)・MOTA車買取(2026年5月時点公表の査定実績)・ネクステージ・アップル(2026年3月時点公表の目安)が公表するデータをもとに整理した一般的な傾向です。実際の残価率は車種・グレード・状態・時期によって変動します。


